LINE公式アカウントのセキュリティは大丈夫?
LINE公式アカウントのセキュリティは大丈夫?
LINE公式アカウントについてご相談を受けていると、時々このような声をいただきます。
「LINEはセキュリティ面が心配です」
「以前、情報漏えいのニュースを見たので不安です」
「事業で使うツールとして、本当に大丈夫なのか気になります」
こうした不安を持つこと自体は、決しておかしなことではありません。
むしろ、事業でWebサービスを使うのであれば、
「便利そうだから使う」だけではなく、
「どんなリスクがあり、どう安全に運用するのか」を確認する姿勢はとても大切です。
ただし、ここで一度整理しておきたいのが、
「セキュリティ」という言葉の意味です。
セキュリティという言葉はとても広く、人によってイメージしている内容が異なります。
ある人は、不正アクセスやアカウント乗っ取りのことを指しているかもしれません。
ある人は、過去に報道された情報漏えいのニュースを思い浮かべているかもしれません。
また別の人は、フォームで取得した氏名や電話番号などの個人情報の取り扱いまで含めて、不安に感じているかもしれません。
そのため、この記事ではまず、ここで扱う「セキュリティ」の範囲を整理しておきます。
この記事で扱う「LINE公式アカウントのセキュリティ」とは、LINE公式アカウントというサービスを利用するうえでの、アカウントの安全性、ログイン管理、不正アクセス対策、サービス提供会社側の情報管理体制などを指します。
一方で、LINE公式アカウントやフォームを通じて取得した氏名・電話番号・相談内容などを、事業者側がどのように管理するかという「個人情報の取り扱い」については、少し別のテーマです。
もちろん、実際の運用ではセキュリティと個人情報管理は関係しています。
ただし、すべてをまとめて「セキュリティが不安」としてしまうと、何に対して不安を感じているのかが曖昧になります。
この記事では、まずLINE公式アカウントというサービス自体を事業で使ううえで、どのように考えればよいのかを整理していきます。
LINE公式アカウントのセキュリティとは何を指すのか?

「セキュリティが心配です」と言っても、その中身は人によって異なります。
たとえば、次のような不安が含まれていることがあります。
・アカウントが乗っ取られないか
・管理画面に不正ログインされないか
・過去に報道された情報漏えいのような問題はないのか
・サービス提供会社側の管理体制は大丈夫なのか
・自社のスタッフや外部委託先が誤って操作しないか
この記事では、これらをまとめて「LINE公式アカウントのセキュリティ」として扱います。
一方で、フォームで取得した個人情報をどこに保管するか、誰が閲覧できるようにするか、どのような目的で利用するかといった内容は、「個人情報の取り扱い」に関する運用ルールです。
この2つは関係していますが、まったく同じものではありません。
そのため、LINE公式アカウントのセキュリティを考えるときは、
「LINEというサービス側の安全性」
「自社のアカウント管理」
「取得した情報の取り扱い」
を分けて考える必要があります。
この記事では、このうち主に
「LINEというサービス側の安全性」と
「自社のアカウント管理」
について解説します。
LINE公式アカウントは危険なツールなのか?
結論から言うと、LINE公式アカウントそのものを「危険なツール」と決めつける必要はありません。
ただし、どのWebサービスにも共通して言えることですが、「100%安全」と言い切ることもできません。
LINE公式アカウントは、多くの企業、店舗、自治体、教育機関、相談窓口などでも活用されています。
日常的に使い慣れているLINEだからこそ、見込客にとって問い合わせや予約のハードルが下がるというメリットがあります。
一方で、Webサービスである以上、不正アクセス、障害、仕様変更、アカウント管理ミスなどのリスクが完全にゼロになるわけではありません。
そのため、
「LINEだから危険」
「大手サービスだから絶対に安全」
というように、単純な二択で考えないことが大切です。
LINE公式アカウントを事業で使う場合に必要なのは、
「使うか、使わないか」だけで判断することではありません。
どのようなリスクがあり、
どこまでをサービス側の安全性として考え、
どこからを自社の管理ルールとして整えるのか。
このように分けて考えることが大切です。
過去の情報漏えいニュースをどう受け止めるべきか
LINEに関する情報漏えいのニュースを見て、不安を感じた方もいると思います。
事業で使うツールを選ぶうえで、過去のニュースや公表されている情報を確認することは、とても大切な姿勢です。
ただし、過去に問題があったからといって、すぐに
「LINE公式アカウントは使えない」
「LINEは危険だから避けるべき」
と判断するのは、少し早いかもしれません。
大切なのは、過去にどのような事案があり、その後どのような対策が取られているのかを確認することです。
また、自分の事業でLINE公式アカウントを使う場合に、
どの管理権限を誰に渡すのか、
誰が管理するのか、
どのようなルールで運用するのか、
どのような確認フローを設けるのか、
どのような確認フローを設けるのか、
を決めておくことも重要です。
つまり、過去のニュースを見て不安になったときに必要なのは、
ただ怖がることではなく、
「自社ではどこまでリスクを理解して、どう管理するか」を考えることです。
「絶対に安全です」と言い切るのではなく、
「リスクを理解したうえで、管理ルールを整えて使う」
という考え方が、事業でWebサービスを使ううえでは大切だと考えています。
LINE公式アカウントを安全に使うための5つの確認ポイント
LINE公式アカウントを安全に使うためには、まずアカウント管理の基本を整えることが大切です。
特に確認しておきたいポイントは、大きく分けると次の5つです。

LINE公式アカウントを安全に運用するうえで大切なのは、便利さだけを優先するのではなく、誰が管理し、どのようなルールで運用するのかを決めておくことです。
ここでは、上の図で整理した5つの確認ポイントについて、順番に解説します。
1. ログイン管理
まず大切なのは、誰がLINE公式アカウントの管理画面にログインできるのかを把握しておくことです。
ログインできる人が曖昧なままだと、万が一トラブルが起きたときに、誰がどの操作をしたのか確認しにくくなります。
また、LINEビジネスIDのログイン情報が適切に管理されていない場合、意図しない人が管理画面にアクセスできてしまう可能性もあります。
「誰がログインできるのか」
「どのメールアドレスで管理しているのか」
「現在もその人にアクセス権が必要なのか」
を、定期的に確認しておくことが大切です。
2. 2段階認証
不正ログイン対策として、2段階認証の設定も確認しておきたい項目です。
IDとパスワードだけで管理している場合、パスワードが漏れたり、使い回しによって第三者に知られたりしたときに、不正アクセスのリスクが高くなります。
2段階認証を設定しておくことで、ログイン時に追加の確認が入るため、第三者による不正ログインを防ぎやすくなります。
LINE公式アカウントを事業で使うのであれば、2段階認証は基本的な対策として確認しておくと安心です。
3. 共有IDを使わない
複数人でLINE公式アカウントを運用する場合でも、全員が同じIDやパスワードを使う運用は避けたいところです。
共有IDで運用してしまうと、誰がどの操作をしたのか分かりにくくなります。
たとえば、配信内容の変更、設定の変更、権限の追加・削除などが行われたときに、操作した人を確認できないと、トラブル時の原因特定が難しくなります。
「とりあえず同じログイン情報を渡しておく」という運用ではなく、必要に応じてユーザーごとに権限を分けることが大切です。
誰が何を操作できる状態なのかを見えるようにしておくことが、安全な運用につながります。
4. 権限を見直す
LINE公式アカウントを複数人で運用する場合は、権限管理も重要です。
管理者権限は、必要な人だけに付与するのが基本です。
「作業してもらうから、とりあえず管理者権限を渡す」
「外部委託先に強い権限を渡したままにしている」
「退職者や契約終了した人の権限が残っている」
という状態は、セキュリティ面でも運用面でもリスクになります。
外部委託先やスタッフに権限を渡す場合は、その人に本当に必要な権限だけを付与するようにしましょう。
また、担当者が変わったときや契約が終了したときには、権限を削除するところまでを運用ルールにしておくことが大切です。
5. 対応手順を決める
誤操作や不正ログインが疑われる場合に、どう対応するかを事前に決めておくことも大切です。
トラブルが起きてから考え始めると、対応が遅れたり、誰に確認すればよいのか分からず混乱したりすることがあります。
たとえば、次のような内容を事前に決めておくと安心です。
・配信や設定変更の前に誰が確認するのか
・誤配信が起きた場合、誰に連絡するのか
・不正ログインが疑われる場合、最初に何を確認するのか
・外部委託先やスタッフへの連絡手順をどうするのか
・必要に応じてパスワード変更や権限削除を誰が行うのか
こうした対応手順を決めておくことで、万が一のときにも慌てずに対応しやすくなります。
LINE公式アカウントを使うこと自体よりも、むしろ怖いのは、管理ルールが曖昧なまま運用してしまうことです。
たとえば、
「誰がログインできるのか分からない」
「以前の担当者の権限が残ったまま」
「外部委託先に強い権限を渡したまま」
「全員が同じIDとパスワードを使っている」
という状態は、トラブルの原因になりやすくなります。
まずは、ログイン管理、2段階認証、共有IDの見直し、権限管理、対応手順の5つを確認し、自社の運用ルールを整えるところから始めてみましょう。
便利さと管理のバランスを取ることが、LINE公式アカウントを安心して使い続けるための第一歩です。
セキュリティリスクはLINE公式アカウントだけの問題ではありません

セキュリティリスクは、LINE公式アカウントだけに限った話ではありません。
たとえば、私たちは日々の事業の中で、さまざまなWebサービスを使っています。
・メール
・予約システム
・決済システム
・InstagramやFacebookなどのSNS
・クラウドストレージ
・チャットツール
・会計ソフト
これらのサービスも、障害、不具合、仕様変更、不正アクセス、アカウント乗っ取りなどのリスクを完全にゼロにすることはできません。
また、オンラインではなく紙や電話で管理すれば絶対に安全かというと、そうとも言い切れません。
紙の申込書を紛失する、
電話メモを間違える、
担当者しか状況がわからない、
保管場所の管理が甘くなる、
というように、オフラインにはオフラインのリスクがあります。
つまり、考えるべきことは
「オンラインだから危険」
「紙だから安全」
ということではありません。
どの方法を選ぶにしても、リスクを理解したうえで、自分の事業に合った管理方法を決めることが大切です。
不安が強い場合は、無理に導入しない選択もある
ここまでお伝えしてきたように、LINE公式アカウントに限らず、Webサービスを使う以上、セキュリティリスクを完全にゼロにすることはできません。
そのため、
「少しでもリスクがあるなら使いたくない」
「Webサービスそのものが信用できない」
「自分が理解できない仕組みは不安」
「すべての安全を保証してほしい」
という場合は、無理にLINE公式アカウントやオンラインツールを導入しないという選択もあります。
紙の申込書、電話対応、対面での受付、郵送でのやり取りなど、オンラインを使わない方法で運用することも、ひとつのリスク回避です。
ただし、その場合は、
営業時間外に受付できない、
対応に時間がかかる、
申込みのハードルが上がる、
情報管理が属人的になりやすい、
見込客との接点が途切れやすい、
といった別の不便さや機会損失が生まれる可能性もあります。
大切なのは、
「Webサービスは怖いから使わない」
「便利そうだから何でも導入する」
のどちらかに偏ることではありません。
自分の事業にとって、どこまで便利さを求めるのか。
どこまでリスクを許容できるのか。
どの部分をオンライン化し、どの部分は人の手で対応するのか。
この線引きを考えたうえで、導入するかどうかを決めることが大切です。
よくある質問
LINE公式アカウントのセキュリティとは、具体的に何のことですか?
この記事では、LINE公式アカウントというサービスを事業で利用するうえでの、アカウントの安全性、ログイン管理、不正アクセス対策、サービス提供会社側の情報管理体制などを指しています。
フォームで取得した氏名や電話番号などを事業者側がどう管理するかは、「個人情報の取り扱い」として別のテーマで考える必要があります。
LINE公式アカウントは危険なツールですか?
LINE公式アカウントそのものを、危険なツールと決めつける必要はありません。
ただし、どのWebサービスにも不正アクセス、障害、仕様変更、アカウント管理ミスなどのリスクはあります。
そのため、「絶対に安全」と考えるのではなく、リスクを理解したうえで管理ルールを整えて使うことが大切です。
過去の情報漏えいニュースがあるので不安です。使わない方がいいですか?
過去の事案を知ったうえで不安を感じるのは自然なことです。
ただし、過去に問題があったからといって、すぐに「LINE公式アカウントは使えない」と判断する必要はありません。
大切なのは、現在どのような対策が取られているのかを確認し、自社でどのようにアカウントを管理するかを決めることです。
安全に使うために、まず何を確認すればいいですか?
まずは、LINE公式アカウントの管理画面にログインできる人を確認しましょう。
そのうえで、不要な管理者権限を削除し、2段階認証を設定し、共有IDや共有パスワードでの運用を避けることが大切です。
外部委託先に権限を渡している場合は、必要最低限の権限になっているかも確認しておきましょう。
セキュリティが心配なら、LINE公式アカウントは使わない方がいいですか?
不安が強く、Webサービスそのものを信用できない場合は、無理に使う必要はありません。
ただし、LINE公式アカウントを使わない場合は、電話対応や紙の申込書など、別の方法で受付や管理を行う必要があります。
その場合も、対応漏れ、管理の属人化、営業時間外に受付できないといった別のリスクや不便さがあります。
どの方法を選ぶにしても、自分の事業に合ったリスク管理を考えることが大切です。
まとめ:大切なのは、ツールの安全性と自社の運用ルールを分けて考えること
LINE公式アカウントのセキュリティに不安を感じることは、自然なことです。
特に、過去に情報漏えいのニュースを見たことがある方にとっては、
「事業で使って本当に大丈夫なのか」
と感じることもあると思います。
ただし、「セキュリティ」という言葉はとても広く、人によって指している内容が異なります。
LINE公式アカウントというサービス側の安全性の話なのか。
管理画面へのログインや権限管理の話なのか。
それとも、取得した個人情報を事業者側がどう扱うかという話なのか。
これらをすべてまとめてしまうと、何に対して不安を感じているのかが曖昧になります。
この記事では、主にLINE公式アカウントというサービスを事業で利用するうえでの安全性と、アカウント管理の考え方についてお伝えしました。
LINE公式アカウントを使うこと自体よりも、むしろ大切なのは、
誰が管理するのか、
どの権限を渡すのか、
ログイン情報をどのように扱うのか、
不正ログインや誤操作が起きたときにどう対応するのか、
という運用ルールです。
LINE公式アカウントは、正しく管理すれば、見込客との接点をつくり、予約や相談につなげるための有効なツールになります。
不安をなんとなく抱えたまま使うのではなく、
「何が不安なのか」
「どこまでをLINE側の問題として考えるのか」
「どこからを自社の管理ルールとして整えるのか」
を分けて考えることが大切です。
安心して使える状態を整えたうえで、事業に合った形でLINE公式アカウントを活用していきましょう。
