その写真、本当にそのまま投稿して大丈夫?SNSの「映り込み」と無断掲載
SNSに写真や動画を投稿するとき、背景に映っている人や建物まで確認していますか?
イベントの様子、セミナーの集合写真、災害時の現地写真。
「今の状況を伝えたい」
「開催したことを知ってほしい」
「参加してくださった皆さんとの写真を残したい」
そんな気持ちで投稿した1枚が、知らないうちに誰かの顔や生活圏、勤務先などを公開してしまうことがあります。
特に仕事でSNSを使っている方には、
「自分が載せたい写真だから、そのまま投稿していいわけではない」
ということを、一度考えてほしいと思っています。
SNSの写真は「主役」だけ見ていては危険
写真を撮った本人は、どうしても撮りたかったものに目がいきます。
イベントなら会場の様子。
セミナーなら講師や参加者。
災害時なら被害の状況。
でも、SNSへ投稿する前に確認したいのは、むしろその周りです。
例えば、
- 知らない人の顔
- 名札や社員証
- 車のナンバー
- 表札
- 学校名
- 店舗名
- マンション名
- 道路標識
などが映り込んでいないでしょうか。
1つだけなら場所が分からなくても、複数の情報を組み合わせることで場所を推測できることもあります。
写真だけでなく、動画ではさらに多くの情報が映り込みます。
「一瞬だから分からないだろう」と思っていても、動画は止めて見ることができます。
拡大されることもあります。
投稿する側が気づいていない情報を、見る側が見つける可能性があることは知っておきたいところです。
セミナーの集合写真も、勝手に掲載していいとは限らない
これはビジネスでSNSを使っている方にも、特に気をつけてほしいことです。
講師、コンサルタント、士業などの先生業では、
「今日はセミナーを開催しました」
「たくさんの方にご参加いただきました」
という投稿をすることがあります。
そこでよく使われるのが、受講生さんや参加者との集合写真です。
参加人数や会場の雰囲気も伝わるので、開催実績を紹介するにはとても便利です。
ただ、
セミナーに参加したことと、SNSに顔写真を掲載してもよいことは別です。
顔を出したくない方もいれば、そのセミナーに参加していること自体を公にしたくない方もいます。
会社員であれば勤務先との関係もあるでしょうし、顔出しをせずに仕事をしている方もいます。
だから私は、受講生さんや参加者が写った写真を掲載するのであれば、事前に確認しておくことが大切だと考えています。
確認できない場合は、
- 顔が分からない角度で撮る
- 後ろ姿を撮る
- 顔にぼかしを入れる
- 参加者が映らない会場写真を使う
といった方法もあります。
「実績を見せたい」という自分の都合を、相手のプライバシーより優先しない。
これはビジネスでSNSを使ううえで、大切にしたいことの一つです。
災害時のSNS投稿は、特に背景を確認してほしい
最近もう一つ気になるのが、災害時の写真や動画です。
災害が起きると、
「現在の状況を伝えたい」
「この場所は危険だと知らせたい」
「被害の大きさを知ってほしい」
という気持ちから、現地の写真や動画をSNSへ投稿する人が増えます。
もちろん、その情報が誰かの役に立つこともあります。
ただ、その写真に自宅や自宅周辺が映っている場合は特に注意してほしいと思います。
表札は映っていなくても、
- 近くのお店
- 特徴的な建物
- 道路標識
- マンション名
- 窓から見える景色
こうした情報が映っていることがあります。
本人は災害情報を伝えているだけでも、結果として自分の生活圏を公開してしまうことがあります。
こうした投稿を見ると、人ごとながら心配になります。
「フォロワーしか見ないから大丈夫」ではありません
「私のSNSなんて、それほど多くの人は見ていないから」
と思う方もいるかもしれません。
でも、SNSに公開した情報は、自分だけで管理できるものではありません。
誰かがシェアすることもあります。
スクリーンショットを撮ることもできます。
画像を保存することもできます。
後から自分の投稿を削除したとしても、すでに誰かの手元に残っている可能性があります。
だからこそ、投稿した後ではなく、
投稿する前に確認することが大切です。
投稿ボタンを押す前に「背景」を見る
難しい対策をする必要はありません。
写真や動画をSNSへ投稿する前に、一度だけ画面全体を見てみてください。
「自分が見せたいもの」ではなく、
「見せるつもりがなかったものが映っていないか」
を見るのがポイントです。
人の顔が映っていたら、掲載しても問題ないか確認する。
知らない人なら、ぼかす。
ナンバーや名札などが映っていたら、隠す。
自宅周辺だと分かりそうなら、トリミングする。
ほんの少し手を加えるだけで防げることはたくさんあります。
SNSは便利だからこそ、使う側の意識が必要
私は仕事で、LINE公式アカウントやSNSを使った情報発信や仕組みづくりに関わっています。
SNSもLINEも、正しく使えばとても便利なツールです。
たくさんの人に情報を届けることができ、ビジネスにも活用できます。
だからこそ、
「投稿できる」と「投稿していい」は同じではない
ということも知っておいてほしいと思います。
自分の個人情報を守ること。
そして、自分の発信によって他の人の情報を勝手に公開しないこと。
特に仕事でSNSを使うのであれば、こうした小さな配慮も、発信する人への信頼につながるのではないでしょうか。
投稿ボタンを押す前に、
「この写真、本当にこのまま公開して大丈夫?」
確認する習慣をつけてみてください。