LINE公式アカウントのセキュリティは大丈夫?

「LINEはセキュリティ面が心配です」
「個人情報を扱うのに、LINE公式を使って大丈夫?」
「以前、情報漏えいのニュースを見たので信用できません」
それどころか
LINEビジネス活用をお手伝いしているという私の名刺を見ただけで
嫌そうなかをされることさえあります。
日常使いしているけれど
実のところ内容を理解していない状態においては
この不安は、決して間違っていないと思います。
むしろ、事業でWebサービスを活用するのであれば、
「便利だから使う」だけではなく、
「どこまで安全に運用できるのか」を確認する姿勢はとても大切です。
ただ、セキュリティについて考えるときに大切なのは、
「LINEだから危険」
と、頭ごなしに決めつけたり
「Googleは大手サービスだから安心」
「Excelは人には見られないから絶対に安全」
という盲目にならないのも、もっと大切なことです。
Webサービスだけでなく
オフラインであっても何らかを使う以上、どのツールにも一定のリスクはあります。
だからこそ、リスクを正しく理解したうえで、
どのように安全に運用するかを考えることが大切だと、私は考えています。
LINEだから危険、ではなく「どう使うか」が大切

まず前提として、LINE公式アカウントは多くの企業や店舗、自治体、医療・教育・士業系の相談窓口などでも活用されています。
日常的に使い慣れているLINEだからこそ、
お客様や見込客にとって問い合わせや予約のハードルが下がる、というメリットがあります。
一方で、過去にLINEヤフー株式会社において、不正アクセスによる情報漏えい事案があり、総務省や個人情報保護委員会から指導・勧告を受けたことも事実です。
また、これが無かったとしても
「LINEのセキュリティは大丈夫ですか?」
の質問に
「LINEは100%安全です」
とお返事することもありません。
こうお伝えすると
誤解を招いたりもしますが、私は誠実でありたいあがゆえに事実をお伝えしています。
世の中に「100%は無い」んです。
ただし、それはLINEに限った話ではありません。
・Google
・Instagram
・Facebook
・メール
・予約システム
・chatwork
・決済システム
・クラウドサービスなど、
どのWebサービスにも、障害・不具合・仕様変更・不正アクセスなどのリスクはあります。
大切なのは、
ツールを信用するか・しないかの二択ではなく、リスクを理解したうえで適切に運用することではないでしょうか?
大手企業でもサイバー攻撃のリスクからは逃れられない時代
セキュリティリスクは、LINE公式アカウントだけに限った話ではありません。
たとえば、
大手飲料メーカーのアサヒグループホールディングスでは、2025年9月にサイバー攻撃によるシステム障害が発生し、日本国内のグループ会社における受注・出荷業務などに影響が出ました。
また、2026年2月には、同社がこのサイバー攻撃に関する調査結果と再発防止策を公表しています。
このニュースを見たとき、
「大手企業でも、こうしたトラブルが起こるのか」怖いなと感じた方も多いのではないでしょうか。
そして今、サイバー攻撃は国内だけの問題ではありません。
国際情勢の変化や、海外からの不正アクセス、ランサムウェア攻撃などにより、
企業規模や業種を問わず、サイバーリスクと無関係ではいられない時代になっています。
つまり、セキュリティリスクは、
「大手だから絶対に安全」
「小さな事業だから狙われない」
残念ながら
どの判断基準が正しいのかという絶対の正解はないが実情です。
どのツールやサービスを使う場合でも、
大切なのは、
リスクがあるという認識を持ったたうえで使用するかです。
現在はセキュリティ強化も進んでいる
LINE公式アカウントに戻りましょう。
ログインするためのLINEビジネスIDでは、2段階認証によるセキュリティ強化が進められています。
また、管理画面にアクセスするメンバーごとに権限を設定できます。
管理者、運用担当者、配信権限なし、分析閲覧権限なしなど、
役割に応じて権限を分けることができます。
つまり
- 誰に管理権限を渡すのか
- 退職者や外部委託先の権限を放置していないか
- 共有IDや共有パスワードで運用していないか
- 不要な権限を与えすぎていないか
つまり、LINE公式アカウントを安全に使うためには、
ツール側の機能だけでなく、運用するための管理意識も欠かせないということです。
本当に怖いのは「LINEを使うこと」ではなく「無防備な運用」
私がLINE公式アカウントの運用で注意すべきなのは、
LINEを使うこと自体よりも上述した運用者のセキュリティ意識です。
どんな強固なセキュリティシステムだったとしても
内側の管理が残念な状態であれば、LINEに限らず、どのツールを使ってもリスクは高くなり
適切な権限管理、2段階認証、ログイン管理、運用ルールの整備などを行うことで、
リスクを下げながら活用する必要があります。
不安が強い場合は、無理にWebサービスを使わない選択もあります
ここまでお伝えしてきたように、LINE公式アカウントに限らず、
予約フォーム、決済システム、クラウドツール、メール、SNSなど、
Webサービスを使う以上、セキュリティリスクを完全にゼロにすることはできません。
これは、どの業者さんに依頼しても、どのツールを選んでも同じです。
もちろん、2段階認証、権限管理、ログイン管理、運用ルールの整備などへの取り組みは各社それぞれです。
けれど、
「少しでもリスクがあるなら使いたくない」
「Webサービスそのものが信用できない」
「知見のない仕組みを使うことに強い不安がある」
「すべての安全を保証してほしい」
という場合は、無理にWebサービスやオンラインツールを導入しないという選択もあります。
紙の申込書、電話対応、対面での受付、郵送でのやり取りなど、
オンラインを使わない方法で運用することも、ひとつのリスク回避です。
ただし、その場合は、
対応に時間がかかる、営業時間外の受付ができない、見込客が申し込みにくい、管理が属人的になりやすいなど、
別の不便さや時流に合わず機会損失が生まれる可能性もあります。
大切なのは、
「Webサービスは怖いから使わない」
「便利そうだから何でも導入する」
ではなく
自分の事業にとって、
どこまで便利さを求めるのか。
どこまでリスクを許容できるのか。
どの部分をオンライン化し、どの部分は人の手で対応するのか。
この線引きを考えたうえで、導入するかどうかを決めることが大切なのではないでしょうか?
まとめ
LINE公式アカウントのセキュリティに不安を感じることは、自然なことです。
過去に情報漏えいや不正アクセスの事案があった以上、
「まったく心配ありません」と言い切るのではなく、
事実を踏まえたうえで、どう安全に運用するかを考える必要があります。
ただし、これはLINE公式アカウントだけに限った話ではありません。
大手企業であっても、サイバー攻撃やシステム障害のリスクを完全にゼロにすることはできません。
個人事業主や小規模事業者であっても、
LINE公式アカウント、予約フォーム、決済システム、クラウドツール、メール、SNSなど、
日々の業務の中でさまざまな外部サービスを使っています。
だからこそ、大切なのは、
「どのサービスなら絶対に安全か」を探すことだけではありません。
自分の事業では、どの情報をどこで扱い、誰が管理し、どのような運用ルールで使うのか。
ここを考えることが大切です。
LINE公式アカウントは、正しく設計すれば、
見込客との信頼関係を育て、予約や相談につなげるための有効な仕組みになります。
だからこそ、便利さだけでなく、
安心して使える運用設計まで整えておくことが大切です。
LINEを使うことが目的ではありません。
あなたのサービスを求める見込客が
安心して相談できる導線を整えていきましょう。
